「PS5が発売4年で3万円値上げ」日本のプレス手離れの可能性
PS5、発売4年で約3万円高騰 度重なる値上げによる“プレステ離れ”加速の可能性を考える(リアルサウンド) – Yahoo!ニュース
ユーザーのあいだではここ数年、ゲームプレイに使用するハードをコンソールからPCへ移行する動きが強まっている。最近では、各社が開発/発売を手掛けるファーストパーティータイトルでなければ、PCプラットフォームでも同様にソフトがリリースされるケースも増えてきた。そのため、メーカーのしがらみを越えてソフトを選べ、かつ周辺機器のバリエーションが豊か、他の用途にも使えるゲーム機としてのPCの需要が高まりつつある。特に強力な自社IPの数に乏しく、機能性の面でも同列に語られやすいPlayStation、Xboxにとっては、PCという第三の選択肢が売上やシェアを伸ばすうえでの脅威となっている現状がある。
今回の価格改定によって、PlayStation 5本体は7万5千円前後まで値上げされた。ただでさえコンソールには逆風の市場動向のなかで、ゲーミングPCとの価格差が埋まったことは、数字以上の特別な意味を持っていくはずだ。現時点でPlayStation 5と同等のゲーミングPCを用意するためには、15万円強の予算が必要だと言われている。そのあいだにはまだ8万円ほどの開きがあるが、この差をどう見るかは消費者それぞれの考え方によるだろう。少なくともその差が埋まったことで、PlayStation 5をあきらめ、PCへと流れるユーザーがさらに増える可能性がある。
他方、本体とは別の部分で影響が大きいと考えられるのが、コントローラーの市場に対してだ。PCにおけるゲームプレイでは多くの場合、各ハード向けに展開されているさまざまなコントローラーが使用できる。SIEやMicrosoft、任天堂が販売する純正機は、サードパーティーの製品と比較して機能性に優れているため、同プラットフォームを主戦場にするプレイヤーからも広く選ばれてきた経緯がある。
特にMicrosoftが展開するXbox ワイヤレスコントローラーは、操作性やデザイン面でのカスタマイズ性から“定番”の位置に君臨してきた。SIEにしてみれば、DualSenseや(PlayStation 4向けの純正コントローラーである)DUALSHOCK 4にその対抗馬としての役割を期待している面もあったはずだ。
今回の価格改定では、DualSenseとともにDUALSHOCK 4も、6,578円から7,980円へと値上げされている。上述の市場の状況を考えると、SIEは今後、PCプラットフォームにおけるコントローラーのシェア争いでも劣勢に立たされる可能性が高まったのではないだろうか。
やっぱPCよ、10年以上前のゲームも動くし10年後でも動く