日本ファルコム、AI翻訳でローカライズのスピードアップを検討

ファルコムは、人間による監督と並行して AI 翻訳を活用して、ゲームのローカリゼーション プロセスをスピードアップすることを検討しています。

4Gamerのインタビューにて、日本ファルコム代表取締役社長の近藤俊宏氏にAI翻訳エンジン「ELLA」を試用した結果の感想を伺った。それに対して氏は、「微妙なところを間違えることもあるが、その通りだと思うくらいうまく翻訳してくれることもある」と語り、まだ人間には及ばない部分もあるものの、一昔前に比べるとすごい技術だと感じたという。

俊宏氏は、かつては日本語に翻訳された海外のPCゲームを遊んでいたが、その翻訳文は現代の基準で言えば一級翻訳に近いものだったと話す。それに比べ、ELLAで生成された翻訳ははるかに高いレベルにある。また、AIは常に学習しているため、将来的には多少の人間による監督は必要になるものの、作業時間を大幅に短縮できると考えている。

AIによって職を失う人がいるのではないかという懸念について、俊弘氏は「世界の流れがAIを活用する方向に動けば、それは避けられない」と述べ、機械の導入に労働者が反発したラッダイト運動が起きた19世紀初頭のイギリスになぞらえた。

さらに、日本ファルコムが、軌跡シリーズやイースシリーズだけでなく、同社の他のゲームでもELLAなどのAI翻訳を活用する可能性について聞かれた俊宏氏は、ゲーム開発においてスピードは重要な要素だと答えた。20年ほど前までは、ファルコムのプレイヤー層の80~90%は日本人だった。しかし、最近ではアジアを中心に海外プレイヤーの比率が高まっている。それを考えると、AI翻訳によってファルコムが海外プレイヤーにリーチするまでの時間を短縮し、精度を向上させる可能性があると氏は考えている

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