【悲報】グラビアアイドル「私はかなり枕をやらされた方だと思います」
そんな彼女から連絡がきたのは11月の半ばだった。子宮頸がんと診断されたといい、12月12日からスタートする主演舞台「誰が為の歌姫」(17日まで、新宿スターフィールド)を最後に芸能界を引退するという。舞台は林さん自身の人生を重ねた脚本だというので、その人生を聞き驚いた。夢のために進んだ道のりは痛ましく、そしてあまりに残酷だった。【徳重龍徳/ライター】
いじめられた小中学生時代、歓楽街での恐怖
愛知県出身の林さんは、小さいころから芸能界に憧れていた。今はスレンダーな体型だが、小学校、中学校と太っていて、いじめの対象だったという。
「当時はめちゃくちゃ太っていて65キロくらいあったんです。それでも芸能人になりたいと思っていたから化粧をして学校に行ってました。それを男子が年配の女性の先生にチクったら、その先生に放課後呼び出されて『なんだ、この化粧は』と殴られたこともありました」
それでも芸能界入りを夢みて、児童劇団に所属しオーディションを何度も受けた。ただ16歳ごろから精神的不調となり、それ以来現在まで薬が欠かせなくなった。
高校生になり「グレ始めた」という林さんは名古屋の歓楽街である錦を夜な夜なうろつくようになる。
「一人で歩いているといろんな人が声をかけてきて、知り合いが増えていきました。いわゆる夜の世界の人で、お酒を飲んだり遊びまくっていました」
ある日、友人だと思っていた女性にだまされて、暴力団も絡む恐怖体験をする。そこから夜の世界が怖くなり、錦には足を向けなくなった。心も体も傷ついた林さんを支えたのは芸能界への夢だった。
「女優になってドラマ、映画に出るんだ。主演するんだ。夢のために私は生きるんだって、自分のベクトルをすべてそこに向けました」
18歳から地元のモデル事務所に所属し、21歳からは農業をPRする音楽ユニット「トランスファーマー」のメンバーとして3年間活動する。
一方でメンタルの不調は悪化。高校を卒業し、演技の専門学校に入るも「精神が不安定で、過呼吸発作になったり、屋上に行って飛び降りようとしたり……。その頃は専門学校よりも精神病と戦う時間が長かったです。ただ両親は根性論の人で『あんたが気が弱いだけだよ』と言われるので、薬もこそっと飲んでましたし、発作のことは言いませんでした」
https://news.yahoo.co.jp/articles/6f0ffe0559c5fb6c5755b5b67dcf0d1d39ad4af8?page=1