ハローワーク職員、求職者になりすます 偽名で面接、就職
ハローワークの職員は国家公務員だ。虚偽の件数計上という事態に、厚労省は「公的な職業紹介の信頼性を揺るがす」とみて、職員の処分を検討。他の職員が関与していないかや、関連の公表データに影響が出ないかを調べる模様だ。
少なくとも9社に紹介
厚労省などによると、求職者へのなりすましが発覚したのはハローワーク墨田(東京都墨田区)の職業相談担当の職員。厚労省の10月時点の調査では、この職員は求職者として2人分の偽名を登録し、この架空求職者を、求人を出していた事業所に自ら紹介していた。紹介先は少なくとも9社あり、一部の事業所には自分で出向いて面接を受け、うち4社で採用が決まったという。その後、事業所側に辞退を届けていたとみられる。
なりすましは今秋に発覚。この職員が求人事業所に出向いた際に実名を記し、事業所側が求職書類との食い違いに気づいたという。厚労省はこの9社に謝罪した。
求職者側が採用を辞退した場合は通常、就職件数から除外されるが、ハローワーク側が辞退を把握していない場合、件数として計上されたままになる。この職員による架空の就職件数は10月の調査時点で4件で、厚労省はさらに調べている。
ハローワーク墨田を管轄する厚労省東京労働局は取材に「調査中で全容はまだ解明されていない。本人の処分を検討している」としている。
「目的がノルマ化している」指摘も
厚労省は全国のハローワーク…(以下有料版で,残り449文字)
朝日新聞 2025年12月1日 5時00分
https://www.asahi.com/articles/ASTCZ35G3TCZUTIL010M.html?iref=comtop_7_01
