SNSを一触即発の“地雷原”に変えた「叩き活」の正体…推し活よりも“嫌いな相手を叩く”ことに快感を覚えるのはなぜか
それはSNSである。Xでは毎日のように“炎上”が発生し、「仕事を辞めろ!」「謝罪しろ!」などと、日常ではまず耳にしないような口汚い言葉が書き込まれている。目を疑うような罵詈雑言でSNSに暗い影を落としているのは、“叩き活”と呼ばれる、他者を叩くことで快楽を得る人たちの存在なのだという。【文・取材=山内貴範】
負のエネルギーが原動力になる叩き活
アイドルやアニメキャラなど、好きな存在を応援することを“推し活”と言う。推し活は“陽”とか“正”のエネルギーが原動力となるが、叩き活はその真逆で、他人を叩くことに快感を覚えることであり、“陰”や“負”のエネルギーが原動力である。もっとも、正義感が強いがゆえにマナー違反をした人を叩く事例もあるため、正のエネルギーも行き過ぎると途端に負に転じ、叩き活になってしまう危うさもある。
叩き活という言葉自体は以前からあったが、近年注目されるようになってきたのは、それだけSNSの治安が悪化していると感じる人が増えているからに他ならないだろう。
叩き活について言及したライターの笠希々氏によると、「一部には加害を望む人がいて、“好き”に群がるより“嫌い”に群がる方が快楽になっている」のだという。そして、「自分が嫌いなものって、本来は“視界に入れない”のが一番楽なはず。でも今の叩き活は逆で、ブロックするんじゃなくて“監視”して叩くネタを探している」と分析する。
デイリー新潮 2025/12/01
https://news.yahoo.co.jp/articles/16830f99f546ab377a0847cc95b82e5b1ef1abc2
