米国ワーナー、パラマウントの買収案を拒否 ネトフリ合意に「劣る」
https://jp.reuters.com/markets/japan/QNHFBXFWIZIQFIH7TYFLKHRQQE-2025-12-17/
[ロサンゼルス 17日 ロイター] – 米メディア大手ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD.O), opens new tabの取締役会は17日、パラマウント・スカイダンス(PSKY.O), opens new tabによる1084億ドルの敵対的買収案について、十分な資金調達が保証されていないとして拒否した。
規制当局への提出書類で開示された株主への書簡で取締役会は、パラマウントは買収案が資産家でオラクル(ORCL.N), opens new tabの共同創業者のラリー・エリソン氏のエリソン一族によって完全に保証、あるいは「裏付け」されていると、ワーナー株主を誤解させていると指摘。その上で、保証のようなものはなく、買収提案には「多くの重大リスク」があると表明した。
ワーナーの取締役会は、パラマウントの提案はネットフリックス(NFLX.O), opens new tabとの資産買収合意より「劣る」と判断。ネットフリックスの買収案はエクイティーによる資金調達を必要とせず、強い債務コミットメントを持つ拘束力ある合意だとした。
パラマウントの資金調達案への構造的リスクも指摘したほか、財務状況や信用力にも疑問を示した。ワーナーによると、この調達案は7者間での相互条件付の構造になっており、エリソンの信託は必要な資金の32%しか提供せず、負債額は28億ドルが上限になっている。信託資産はいつでも引き出すことができるという。
